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イタリア ボローニャ便り 8便 
         セコンドピアット 肉食獣のための肉 その1

 


 レストランで、いよいよセコンドピアット(メインデッシュ、主菜)に入る準備ができた
 ところで、胃袋がギブアップしている状態を経験したことがあります。
 私だけではないと確信します。「とにかく量が凄い!」という方が大半と思われます。
 そんな方のために一言。アンティパストから全てを食べていく理由はないのです。
 ダイエットをしているうら若き女性がパスタかセコンドピアット、さらにドルチェを
 食べない情景を幾度も見かけました。何を食べたいのか良く考えてから欲張らず
 オーダーしましょう。
 アンティパストとサラダ、フルーツ、カフェ、これで充分楽しめると思いませんか?
 食事は胃に詰め込むより、楽しむ方を優先してはいかがでしょうか。
 大きく分けてセコンドピアットには、肉料理か魚料理に分けることができます。

 

 今回は肉料理のセコンドピアットについて考察してみます。
 イタリア料理のセコンドピアットは、数多くプリモピアットと同じ位、地方色豊かで
 ヴァリエーションがあります。
 ここには私達日本人の好む、趣向を凝らした精密な肉と、牧畜農耕文化の中で
 育てられた肉の違いが確実に現れています。

 

 肉の味を最も簡単に味わえる手段として、ステーキは最短コースと思われます。
 そこで登場するのがビステッカアッラフィオレンティーナ(フィレンツェ風ステーキ)。
 一度は挑戦して頂きたい肉食獣のためのビーフステーキです。その厚さは大人の指
 三本(もちろんイタリア人男性)を重ねた程度と言われるTボーンステーキで、
 500g以下では調理できないとウェイターに丁寧に断られます。
 ご心配無く、脂が少ないだけ胃にこたえないので食が進み、量も入ります。
 最小限の500gなら、骨を外せば正味300g程度です。味付けは、塩こしょう、 
 お好みでレモン、ただそれだけ。後はフォークとナイフ、それと骨までしゃぶっちゃう
 肉食獣の闘魂です。あのサバンナで獲物にかぶりついているライオンを想像して
 頂ければ、その状況が浮かんでくると思います。
 焼き方についてはお好み次第で、やはり炭火か薪の置き火が最適かと思われます。

 

 牛の種類は私の守備範囲外なので、触れる訳にはいきませんが、和牛でないこと
 だけは確実です。
 やはりイタリアの国産牛で、トスカーナ産・ピエモンテ産は有名ですが、最近では
 アルゼンチンからの輸入物が一部で脚光を浴びています。
 印象としては人工的な国産メタボ牛に比べ、野性的な自然の味を感じます。
 大きな違いは日本人が珍重する霜降り肉ではないこと、脂の乗った軟らかいという
 形容とはほど遠いでしょう。最初のインパクトはなんて肉だ!?と思ったくらいです。
 その前にプリモでパスタを食べているはずが、スムーズに入って行くではないですか。
 トスカーナの赤ワインが美味いせいか?
 胃にもたれない、なるほど!感心しました。