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イタリア ボローニャ便り 15便 
            番外編3 浦島太郎、玉手箱煙のにおい

 

 
 

 

 昨年に、2年ぶりの帰国を果たしました。
 ボローニャ、アムステルダム、成田へは、約11時間の飛行時間(+時差7時間)と浦島
 太郎の玉手箱さながらに心身にこたえました。
 東京では美食にふけっておりました。
 お陰様で3.5kgオーバーでボローニャに帰って参りましたが、航空運賃の重量超過料金
 はとられませんでした。

 やはり旅行は美味しい物を食べるのが一つの楽しみです。
 私の知る限り東京は、世界一の多国籍料理が一同に介し、安く美味しく食べられる街と
 思います。それはあくまで日本人の味覚に合わせた外国料理です。
 銀座周辺なら料理だけで世界一周できるかもしれません。

 そんな東京へ2年ぶりに舞い戻った私は何を発見したのか?
 ソレは日本のにおいです。
 旅行が好きな友人達(外国人)とこのテーマが話題に上った際、彼らの確認をとっておき
 ました。
 お隣の韓国は入国検査のゲートをくぐる前から、唐辛子とニンニクのにおいに捕まり
 ます。イタリアは、オリーブオイルを通奏低音にしたエスプレッソコーヒー、いずれも
 空港内での体験です。特に空港構内では、清掃に使われている洗剤のにおい、国民的嗜好
 によっても印象が変わるのも確かです。お国柄です。
 旧ソ連邦モスクワ空港の経験は、思い出したくないものでした。
 旧体制末期にはウオッカ不足で、洗浄用アルコール、アフターシェーブローションまで
 飲んでいたそうです。いくら想像をたくましくても、ジントニックまでが限界です。
 モスクワ空港風ウオッカ・マルティーニはしゃれになりません。

 空港でこの一発目に受けるジャブが一番新鮮です。
 しかし街の中は生活臭で満ちあふれています。
 ヨーロッパを電車で旅行していた時代では、徐々にその国の言葉が変わっていく様子が
 風景と供に楽しめたものでした。
 ちなみにローマとパリでは、はっきりと街のにおいが違っています。
 もし行かれた事があれば、記憶をたどってみて下さい。

 外国の旅行者達からすれば、日本特有のにおいがあるのです。
 空港リムジンバスを降りた直後。
 東京八重洲地下の食堂街、有楽町のガード下、デパ地下から漂うにおいは、
 醤油とみりんで魚か肉の焼ける匂いが、強烈に旅行者の鼻を突きます。
 最近ではハンバーグとかケチャップのような無国籍料理のにおいも混じってきました。

 日本の匂いは神明さんの匂いです。お祭りの匂いです。
 綿菓子まで含めた、四季を通じて登場する全ての縁日の出し物です。
 DNAの根源から我々の食感を刺激するはずです。
 生まれた川に帰ってくる鮭のように、昔に食べた味に連れられて帰ってくるのです。
 それはお祭りミックス屋台のにおいは、必ず郷愁を誘うはずです。