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イタリア ボローニャ便り 14便 
            番外編2 ここらで一息、水について

 

 
 

 

 前回に続き、水についての続編を書いてみます。
 どこの国民も水を買って飲んでいますが、トンデモナイ代物であることもあります。
 仕方がないのでミネラルウォターなるものを店で買ってきますが、その基準もかなり
 曖昧です。

 東京でペリエを気取って飲んでいる人種を知っていますが、故郷どころか国籍も喪失
 しつつあるようで少し気になります。水なくして、人類の生存はありません。
 のどの渇きを癒す水、お茶を入れる水、コーヒーを入れる水、ご飯を炊く水、
 パンをこねる水、その食文化を支えるのがその土地の水といえます。
 ちなみにイタリアでは、地方によってパンの種類が違います。
 ここボローニャとフェラーラでは、形も質も違います。わずか40kmの距離です。
 有名なトスカーナのパンは、塩抜きのパンです。

 酒と同様、その土地で焼かれるパンは、その土地の水に左右されます。
 また水は、生命の起源でもあります。水は生命です。

 蒸留酒のことをラテン語で、『アクア・ウィテ』。訳せば-命の水-といいます。
 ウイスキー、焼酎、ブランディー、グラッパなどの蒸溜酒を指します。
 グローバルスタンダードの今、地方に根付く伝統を大切にする気持ちは大変心強いです。
 水は、その底に流れている文化です。

 全ての過去の偉大な文明を形成したのは大きな川でした。
 その文化の中で伝統に育てられた人間は、環境の一部であるとここ数年、特に言われて
 います。
 少し遠くから自分を離して掘り下げて見ると。
 再確認しておきたかったのは、故郷の自然環境が、私の作家としての核の一部を形成
 していたことです。